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昭和46年8月11日生まれ
秋田県湯沢市川連町高掵下33-1
0183-42-2644(渋谷漆工房)
090-7327-7221 (携帯電話)

川連漆器とは


川連漆器 伝統工芸師
鎌倉時代、源頼朝の家人で稲庭城主の小野寺重道の弟、道矩公が古四王野尻(現在の漆器の中心地)に館を築き、家臣に命じて武具に漆を塗らせたのが始まりとされています。本格的に漆器産業が始まったのは江戸時代であり、川連村を中心に約26戸が椀師稼業を営んだとの記録が残っています。文化12年(1815年)には、藩の許可を得て朱塗りの漆器が生まれ、販路が開かれ始めました。江戸時代後期には藩の保護政策のもとに、沈金、蒔絵などの飾りを加える技術が発達し、製品の幅も広がっていきました。それからも技術開発は継続し、昭和51年には国の伝統的工芸品に指定、平成8年には県からも伝統工芸品に指定されました。漆器は川連町の主要な産業であり、その製品は堅牢さを誇る実用品として生活の中で使われています。また、昭和30年頃からは漆器の技術を活かした仏壇製造が始められ、今では全国でも有数な産地として成長しています。

漆器協同組合内
川連漆器は下地に重点をおいているのが特徴です。下地とは、仕上げがきれいにいくように基礎をつくるための工程で、ハケを使い柿渋や生漆を直接数回塗る「地塗り」が中心的な作業です。そうすることで、狂いのこない堅牢な製品をつくることができるのです。
仕上げは「花塗り」と呼ばれ、漆本来の美しい光沢を引き出します。研ぐことなく滑らかな表面を出す技術で、漆を均等にムラなく塗るのは、熟練した職人しかできません。

自分の生い立ち


 1971年8月11日生。川連漆器の塗師である家に生まれ、川連小学校、稲川中学校、湯沢高校と進学。本来の主旨とは違い趣味ではじめた釣りに小学生の頃から没頭してしまい、釣りがメインの生活を目指すべく自営となる家業を継ぐことにしました。
 伝統工芸師でもあった父の元で川連漆器の塗り行程を習得し家具などを塗っていましたたが、近年では家具が本業のメインの塗りであります。
 34歳のときにその時代では最年少での伝統工芸師資格を得て、花塗りだけではなく呂色にも塗りの幅を広げ、あらゆるものに漆を塗れるような技術を習得しました。
 塗りのみの作業のため自分の銘を入れた作品は作りにくく、独創性などを求めて悩んでいましたが竹竿を作る事になりまして、この仕事を選んだのは運命だと感じました。

川連漆器とバンブーロッドの融合



 一本の竹を裂き、それを正三角形に6本削って張り合わせて作る釣竿。このように何もないものから道具が出来上がるのはおもしろく、調子も自分の思い通りにできるフライロッドは竹でもあり、漆を塗ってほしいと訴えかけられているようでありました。
 角を研ぎ切れさせずに塗りから研ぎ磨きまで至るには試行錯誤はありましたが、ラッピングも含めオリジナルに漆器の技術と融合できていると感じています。川連漆器は道具として日用品として使える身近な漆器でもありますので、酷使する釣竿としてはもっとも活かされるのではないでしょうか。

◆伝統工芸師会URL:http://www.kougeishi.jp/index.html

◆川連漆器協同組合URL:http://www.kawatsura.or.jp/